アトラの巣

遊戯王のファンデッキを考察します

ガチデッキ・ファンデッキ論争について

 

 おそらく、毎日必ずどこかで、それこそ遊戯王だけでなく、デュエマ、MtGバトルスピリッツヴァンガードetc……

ガチデッキファンデッキの論争が巻き起こっています

ある意味、対人ゲームにおいて避けようがないものではありますが、

このブログはファンデッキ考察ブログ

なので、このデリケートな問題に、遊戯王を例にして切り込んで行きたいと思います。

(※今回のブログ内容は過激な発言が多々含まれると思います。 ご注意下さい)

 

そもそも、ガチデッキファンデッキの違い

実はこの2つに関してですが、具体的な違いがあるわけではありません!

明確に「ここで完全に分離させることができる」というものは存在しません。

例えば、2012年頃であれば【甲虫装機】は大会で無双の活躍をするほどのガチデッキでした。

ですが、2018年現在では全盛期とほぼ同じ状態(もっと言えば、カードプールの増加でそれ以上)の強さを持っているはずですが、実際組んでいる人はファンデッキ扱いされることでしょう。

この違いは何なのか?

答えは簡単、今現在の環境に合致しているか?どうかという点に集約されるでしょう。

これは、カード単体レベルにも同じことが言えます。

2010年頃初登場し、当時はデッキに3枚必須と言われたレベルのガチカード《強欲で謙虚な壺》ですが、現在は初心者向けのカードとして認識されています。

逆に、《トーチ・ゴーレム》等の初登場時はイマイチ使い勝手の難しいカードで、ファンカードと呼ばれていたカードが、カードプールの増加によってガチカードになる場合もあります。

このようなケースは珍しいですが、過去に多くの事例が存在するので、少なくない事なのです。

 

じゃあ、これらを踏まえて、ガチデッキファンデッキをどのように区別をすればいいか?

最も簡単なのは、勝利面白さのどちらに重点を置いているかになるでしょう。

あくまで、最も分かりやすい目安なので、全てのデッキがこれで判断できるわけではありません。

 

実例で考えてみるガチデッキファンデッキ

例として【ジャンド】(【遊星】)で考えてみましょう。

現在、シンクロモンスターと相性のいいリンクモンスターとして、《水晶機巧-ハリファイバー》が存在します。

勝利を求めるならば、これを入れない手はないでしょう。

ですが、やや実用性には欠けますが、遊星の使用していた「ジャンク」の名前を持った、《ジャンク・コネクター》というモンスターも存在します。

《水晶機巧-ハリファイバー》を知りながら《ジャンク・コネクター》を採用する場合、面白さを優先したと言えるでしょう。

さらにいうなれば、5D's放送当時はリンクモンスターなんて存在していませんでした。

蘇生ギミックを使えば、リンクモンスターを使わなくてもデッキとして成立することが分かれば、そもそもリンクモンスターを一切採用しないという手段もあるでしょう。

これも、面白さを優先した結果になるでしょう。

さらに、面白さを追求する人は、作中で遊星が使用したカードのみでデッキを組むこともあるでしょう。

非常に限られたカードプールでデッキを組むのは難しいですが、「相手と作品の面白さを共有したいという思い」の表れと考えると、非常に高いレベルで面白さを追求したデッキと言えるでしょう。

もちろん、《水晶機巧-ハリファイバー》を入れたからと言って、必ずしもガチデッキになるわけではありません。

《シューティング・クェーサー・ドラゴン》と言う、作中で遊星の使用した超大型Sモンスターを出そうとした場合、他のモンスターでは手が足りず、《水晶機巧-ハリファイバー》でないとできないことが多すぎるということがあります。

そのような場合、これも勝利を目指しながら、面白さを追求した結果と言えるでしょう。

 

結局のところ、ガチデッキファンデッキの”差”は?

改めて結論を述べると、

ガチデッキファンデッキの差は存在しない」

ということになります。

「じゃあ、ガチデッキ交流会初心者ミーティングなどでも使って良いんだな!」

と、勘違いされる方が居ますが、

そういうことを言ってるんじゃあない

どういうことかと言いますと、

デッキとしての差は存在しない

だけであって、

個人の意識単位で差が存在する

ということになります。

 

具体的な例を用いて例えますと、

デュエルに敗北したケースで考えていきます

A.ガチデッキ的な思考の場合

「デュエルに負けた、《〇〇》と言うカードへの対策を考える」

 ↓

 「汎用性が高くて他のカードにも対応できる《××》というカードを入れよう」

 ↓

 「面白さ優先で入れていた《△△》は役に立たないから全部抜いていいや」

 

 

B.ファンデッキ的な思考の場合

 「デュエルに負けた、《〇〇》と言うカードへの対策を考える」

 ↓

 「強さでは《××》というカードが存在するけど、デッキのイメージには合わない。デッキのイメージに合うカードで対策カードで《□□》があるから、そちらを入れよう」

 ↓

 「面白さ優先で入れていた《△△》を抜きたい所だけど、このカードを使ってみたいし、全体的に少しづつカードを減らそう」

 

という風に、ガチデッキ的な思考の場合と、ファンデッキ的な思考の場合とで、カードの取捨選択に大きな差が生まれています。

 この意識の差によって生まれるものが、いわゆるファンデッキガチデッキ論争になってくる訳です。

 

余計な軋轢を生まないためにできること

これについては至極簡単です。

お互いに干渉しない事と「そういう考え方もあるのだ」と言う寛容な心を持つことになります。

 これらに関してですが、

正直なところファンデッキとしてできることはありません。

何故なら、ファンデッキを使う人の大半がそもそも大会に出ない人だからです。

ガチデッキと当たるためには、大会に出ていかなければなりません。

面白さを本当に求めているのであれば、大会に出ることはまずないでしょう。

もし、大会に出る人が居るとすれば、ファンデッキでありながら勝つことに自信のある人か、参加賞目当てで負けることが前提の人か……

この2つの場合、少なくとも手がガチデッキであるとわかっているので、試合後に文句を言う人はまず居ないでしょう。

もし、この2つのどちらでもない人は、かなり特殊な人と言ってもいいでしょう。

 また、大会に出ておきながらガチデッキだと文句を言う人は、例外なく人間的に地雷な人なので近づかない方がいいです。

 

さて、ファンデッキ対策ができないという事がお分かり頂けたと思うので、

ガチデッキ側の方が軋轢を生まないためにどうすればいいか?

 を考えていきましょう。

 

ガチデッキ側としての対策

ファンデッキの方と交流がある方は、デッキを最低限2つ用意するという対策を取っておられる方が多いように聞きます。

 ですが、カードもタダではありません。

また、荷物になるということで、「複数デッキを持ち歩くのは大変だ」と言う方もいるでしょう。

しかし、参加賞などは交流会などにも配られるので参加できるなら参加したい方も多いはず。

では、ファンデッキ側との齟齬が無いように、ゲームを行うにはどうすればいいか?

「手加減する?」「手札誘発を全部抜いておく?」そんな邪魔くさいことはしなくていいのです!

 重要なポイントをいくつかご紹介します。

もちろん、ファンデッキとしても知っておくべきことが多いので、ぜひご確認下さい。

1.マナーを良くする

「そんなことできてるわい!!!」とお思いになられる方も多いでしょうが、ファンデッキ相手にガチデッキを使用する場合は普段以上にマナー良くして下さい。

これだけで、多くのファンデッキを使用される方が、「楽しかった」と答えてくれます。

具体的には、「過度な手札シャッフル(シャカパチ)を行わない」、「ゆっくりと丁寧な口調で話す」、「ルールミスを過度に責めない」、「ミスを指摘した場合は、公式サイトをお互いに確認するなどして相手が納得するまで説得をする」、「声は周囲の迷惑にならない程度に大きな声ではっきりと」

でしょうか?

やけに多いように見えますが、普通の人なら全て当たり前のようにやっています。

慎重になりすぎるくらいが丁度いいのです。

2.相手とコミュニケーションをとる

ガチデッキを使用した結果、相手が不機嫌になることが多いと思います。

そういう場合はコミュニケーションで何とかなります。

例えば、相手に一切何もせず、デュエルが終わってしまった場合、

「こちらの手札が良すぎたようでした、ちなみに参考までにどんなデッキだったんですか? もしよければ、教えてください」と聞いてみてください。

ファンデッキ側としては、相手が自分のデッキに興味を持ってくれる事ほど嬉しいことは無いはずです。(もちろん、例外もあります)

また、ソリティア1キルが始まる場合でも、

「これを止めなければ、ソリティアが始まりますけど、良いですか?」と確認を取って見て下さい。

相手が止められない場合は、こちらのソリティアを見てくれることでしょう。

また、開始前に相手のスリーブ・プレイマットに対して質問することも有効です。

知ってるアニメ・漫画のキャラなら、「〇〇ですか?」と聞くのもいいですし、知らないのであれば「かわいらしいキャラ(かっこいいキャラ等、適切な文言)ですが、何のキャラですか?」と聞いてみましょう。

大半のプレイヤーは自信のスリーブやプレイマットに何らかの愛着があるはずですし、そこから相手の機嫌がよくなることでしょう。

もし、「知りません、適当に選びました」と言われた場合、「てっきり使われているデッキに関係しているのかと思いました!」と流すこともできます。

もちろん、コミュニケーションは簡単に見えて難しいので、地雷を踏まないように気を付けてください。

3.相手のデッキアドバイスの前に、相手の確認を取る

あなたが強いプレイヤーだとわかると、アドバイスを求めてくる方が居ると思います。

その場合、「どのカードを使いたいのか?」、「どういうコンボを使いたいのか?」を聞くようにしましょう。

もし、相手の必要なカードを全部抜くように言ってしまえば、相手は間違いなく怒ることでしょう。

明らかに使い勝手の悪いカードであれば、「このカードはとても使いづらいけど、どうしてもこのカードが良いのですか?」と念入りに相手に聞きましょう。

「どうしても入れたい」と言われれば、そのカードを抜かずに活用する方法を、思いつかないのであれば、「ちょっと、このカードのデッキは考えたことがないからアドバイスできない」と正直に言いましょう。

また、相手が求めていないアドバイスを行うのはNGです。

 

終わりに

人の数だけ価値観が存在し、それらは完璧に分かり合えるものではありません。

TCGと言う小さな世界ではありますが、もっと実生活に目を向けてみると、小さな誤解や認識の違いが大きな争いになっていることがあります。

ゲームの中だけでも楽しくやりましょう。

そのためには、お互いにコミュニケーションと歩み寄りの姿勢が大事だと思います。

それは、デッキ構築やカードの強さではなく、個人個人の意識や心がけ一つだと私は思います。